自動車保険の「ロードサービス」は、主要なサービスに関しては共通している部分も多いですが、よく見てみると細かい部分でかなり違いがあります。

たとえば、レッカーによる搬送が無料になる距離では、35km~500kmと大きな幅があります。これだけ違うと、遠出をした時の対応もずいぶん変わってきます。

また、ロードサービスといえばJAFの会員になっているドライバーも多いと思いますが、JAFと自動車保険のロードサービスとの違いも気になるところです。

ここでは、自動車保険各社のロードサービスとJAFのロードサービスの違いを公式サイトや約款などで確認して一覧にし、比較してみました。


自動車保険全16社とJAFのロードサービス比較一覧

ロードサービスの内容の比較対象としたのは、サービスの中でも特に差が見られる以下の内容です。

  • ロードサービス:自動付帯か任意加入
  • ロードサービスの拠点数
  • レッカーサービスの無料搬送距離
  • 故障・トラブル対応(ガス欠・落輪時)
  • 宿泊・帰宅費用・自宅への搬送費用

故障・トラブル対応の50%以上を占める「バッテリー上がり(約30%)」「タイヤのパンク(約20%)」「キー閉じ込み(約10%)」の3つに関しては、どの会社も無料で対応してくれますし、内容に差がありませんので省きました。

また、「△」マークがついているものは、サービス自体はありますが、特約や車両保険への加入時のみに提供されるもので、料金が書かれているものは、無料の範囲が距離などではなく、上限額が決められているものです。


対応サービス 自動付帯 拠点数 レッカーサービス(距離) 故障・トラブル対応 宿泊・帰宅費用
対応内容 保険会社指定修理工場まで 顧客指定の工場まで ガス欠 落輪 宿泊費用 帰宅費用 車両搬送・引取り
JAF(会員) 約1,700 15km ガソリン代実費 無料 × × ×
あいおいニッセイ同和 記載なし 30万円 10リットル無料 レッカー費用等含め30万円 △(1万5千円/名) △(2万円/名・免責額1,000円) △(15万円)
アクサダイレクト 9,937 無制限 35km ガソリン代実費/2年目から10リットル無料 落差1m以内まで(全輪を除く) 1泊分/全員 実費/全員 無制限
朝日火災 記載なし 搬送・引取り含め20万円 10リットル無料 無料 1万円/名 2万円/名 搬送・引取り含め20万円
イーデザイン損保 約9,300 無制限 60km 10リットル無料 落差1m以内まで(全輪を除く) × × △(10万円か車両保険金の10%)
AIU損保 記載なし 無制限 100km(JAF会員は115km) 10リットル無料 車輪1輪まで無料 △(1万円/名) △(2万円/名) 20万円か車両保険金の10%
SBI損保 9,580 無制限 50km 10リットル無料 車輪1輪まで無料 1万5千円/1名1泊 2万円/名 10万円
セコム損保 記載なし 100km(JAF会員は115km) ガソリン代実費 車輪1輪・落差1m無料 △(1万円/名) △(2万円/名) △(5万円)
セゾン自動車火災 × 約13,000 無制限 トラブル対応費用含め15万円 10リットル無料 レッカー費用等含め15万円(落差1m超もOK) 1万円/名 2万円/名 15万円か車両保険金の10%
ソニー損保 約9,000 無制限 150km ガソリン代実費/2年目から10リットルま料 車輪1輪まで無料 1泊分/全員 実費/全員分 無制限
損保ジャパン日本興亜 記載なし 無制限 トラブル対応費用含め15万円 10リットル無料 レッカー費用等含め15万円 △(1万円/名) △(2万円/名) △(引き取りの交通費15万円)
そんぽ24 約9,500 無制限 100km 10リットル無料 落差1m以内まで(全輪を除く) 1泊分/全員 実費/全員分 無制限
チューリッヒ 約9,500 無制限 100km 10リットル無料 落差1m以内まで(全輪を除く) 1泊分/全員 実費/全員分 無制限
東京海上日動 記載なし 無制限 15万円 ガソリン代実費 落差1m以内まで(全輪を除く) 1万円/名 △(車1台当たり計5万円/タクシー1万円) △(10万円)
富士火災 記載なし △(30万円) 10リットル無料 △(30万円) △(1万円/名) △(2万円/名) △(30万円)
三井住友海上 約4,300 500km 500km 10リットル無料 30万円 1万円/名 2万円/名(免責額1,000円) 30万円
三井ダイレクト 約3,500 無制限 50km ガソリン代実費 2万円 △(1万円/名) △(2万円/名) △(10万円)

ロードサービスのチェックポイント

上記の表では、各社のロードサービスの中で違いが大きいものをピックアップしていますが、中心となるチェックポイントについてみてきましょう。

自動付帯の有無

すでにJAFなどの会員でサービスに満足している場合は、自動車保険のロードサービスを外して、保険料を安くすることができます。

現時点でロードサービスを任意で選択可能なのは、セゾン自動車火災の「おとなの自動車保険」のみです。「おとなの自動車保険」は、特に40~50代の人は保険料がかなり安くなりますので、検討する価値は大きいです。

拠点数

ロードサービスのサービス拠点数のことで、数にはかなりの違いがあります。拠点数が多ければ、現場に来てくれるまでの時間が短くなりますし、レッカーの距離も短くて済みます。

郊外に住んでいる人、長距離旅行に頻繁に行く人などは、拠点数が多いほどメリットは大きいと思いますので、そういった観点で選んでみるといいでしょう。

レッカーサービスの距離

レッカーが無料になる範囲も、保険会社によってかなり違います。全体的に距離は長くなりつつありますし、保険会社指定の工場までは無制限になっているところがほとんどですので、特にこだわりがなければ問題はなさそうです。

ただ、修理は必ず自分が信頼しているディーラーや工場に依頼したい、という場合は、できるだけ無料の範囲が広いところがベターです。特に、修理後の搬送費用を自分で負担しなければならない場合(「宿泊・帰宅費用」の「車両搬送・引取り」のサービスがないか、オプションで未加入の場合)は、注意が必要です。

また、郊外に行く機会が多い人は、その移動距離と無料範囲をできるだけ一致させるようにしたほうがいいでしょう。

無料範囲を超えた場合の追加費用は、JAFの場合で「1kmごとに720円」となっており、これが大体の相場になっていますので、郊外によく行く人で、距離がある程度分かっている人は、事前にどのくらいの出費になるか想定してみてから決めるといいかもしれません。

なお、距離ではなく、料金の上限が決められている会社もいくつかありますが、この場合落輪の引き上げ費用や移動可能にするための臨時の修理費用なども含めたものになっていることが多いです。

故障・トラブル対応

ガス欠の場合は、ガソリン代が無料のところ、または2年目から無料のところなどの差があります。ただ、これはドライバーが注意していれば発生しない事故ですし、レッカーなどと比べると出費としてはそれほど大きくないため、優先して考える必要はないでしょう。

落輪の場合は、「車輪1輪・落差1mまで無料」というケースが多いですが、これはクレーンを使わなくて済む程度の事故です。レッカーも含めた金額設定の会社の場合は、全輪落輪していた場合も、上限額以下であれば無料になります。

宿泊・帰宅費用

宿泊・帰宅費用、修理完了後の車両搬送・引取りは、大きく分けてロードサービスに自動付帯している会社と、特約に加入することで補償される会社の2つがあります。

これらは、万が一の際には非常にありがたい補償ですが、長距離ドライブなどにあまり行く機会がない人には必要のないものです。

しかし、特に家族がいる場合は事故の際の負担が大きくなる可能性がありますし、レッカーの無料距離が短い会社の場合は、修理後の搬送が有料で、距離が長いとこちらも大きな支払いが発生します。

あらゆるトラブルに対処するように保険に加入すると、どんどん保険料が上がっていきますので、必ずしもすべてに加入する必要はありませんが、自分のライフスタイルにあわせて、補償範囲が適切になるように選びましょう。