「契約自動車の入替自動補償特約」とは?補償内容や適用条件、注意点は?



「契約自動車の入替自動補償特約(新規取得自動車の入替における自動補償特約)」は、車を新規購入した際に、うっかり保険の車両入替を忘れたときにも、補償を行えるようにした特約です。



今まで乗っていた車を乗り換える形で、新車や中古車を新たに購入した場合、自動車保険もそのまま継続して契約することが多いと思いますが、その場合には「車両入替」の手続きが必要になります。

しかし、うっかり車両入替の手続きを忘れてしまったり、保険の更新時に手続きを行えばいいと考えていたりするケースも非常に多く、その場合、原則的には新しい車で事故を起こしたとしても、その事故に対する補償は行われないことになってしまいます。



そのような場合でも、一定期間であれば、乗り換え前の車の保険をそのまま適用し、補償を行ってくれるのが、この契約自動車の入替自動補償特約です。

多くの保険会社では、自動車保険に加入すれば、自動的にこの特約を付帯するようにしています。また、特約という形がなくても、実際には同様の処置を行ってくれる会社もあります。


契約自動車の入替自動補償特約が適用される条件

この特約が適用されるためには、以下のようないくつかの条件を満たす必要があります。


  • 新たに取得した車の取得日から30日以内に入替手続を行っていること
  • 入替前の車を廃車、譲渡または返還されていること
  • 新たに取得した車が同一の用途・車種の自動車(自家用8種)であること
  • 新たな車の所有者が同一、または記名被保険者、配偶者、同居の親族であること



それぞれの条件について、以下に簡単に説明します。

新たに取得した車の取得日から30日以内に入替手続を行っていること

新規購入などした車を取得した日から、30日以内に車両入れ替えの手続きを行わないと補償は行われません。つまり、少なくとも車両取得日から30日以内の事故以外は適用されないことになります。

また、この「車両の取得日」は自宅に納車された日ではないことに注意しなければなりません。この取得日は「車検証に記載されている登録日」を指しています。(要するに、乗れるようになった日ではなく、自分の所有物になった日です)

補償されるケース例

・車両取得日後、20日目に事故を起こした。すぐに保険会社に連絡し、事故対応と車両入替の手続きを行って完了した。

補償されないケース例

・車両取得日後、20日目に事故を起こしたが、バタバタしていたので、保険会社に車が変わったことを伝え忘れた。30日を過ぎてから、保険会社に連絡したが、期間内に車両入替の手続きを行っていないので、補償されなかった。

・車両取得日後、40日目に事故を起こした。事故後、すぐに保険会社に連絡したが、車両取得後30日を過ぎていたため、補償されなかった。

入替前の車を廃車、譲渡または返還していること

車両入替日までには、入替前の車を、廃車または他人へ譲渡するか、リースしている場合はリース元へ返す必要があります。つまり、前の車が手元にない状態である必要があるということです。

1つの自動車保険では、1台の車しか補償できないのが前提です。

新たに取得した車が同一の用途・車種の自動車(自家用8種)であること

新しい車の用途が、以下の「自家用8車種」である必要があります。


  • 自家用普通乗用車
  • 自家用小型乗用車
  • 自家用軽四輪乗用車
  • 自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン超2トン以下)
  • 自家用普通貨物車(最大積載量0.5トン以下)
  • 自家用小型貨物車
  • 自家用軽四輪貨物車
  • 特種用途自動車(キャンピングカー)



なお、保険会社の中には対象を「自家用5車種」とし、「自家用普通貨物車」や「特種用途自動車(キャンピングカー)」は不可としているところもあります。

新たな車の所有者が同一、または記名被保険者、配偶者、同居の親族であること

新しい車の所有者は、以下のいずれかである必要があります。(いずれも「入替前の車の~」が対象)


  • 車の所有者
  • 記名被保険者
  • 記名被保険者の配偶者
  • 記名被保険者の同居の親族



そのため、他の保険では対象になっている、別居の子供は未婚でも既婚でも対象にならないことになります。


契約自動車の入替自動補償特約の注意点

この特約が適用されるケースでは、保険の対象になる車が入れ替わることになりますので、自動車保険料自体も変わります。車両入替日以降は新しい車で契約した際の保険料が適用されることになりますので、差額分は追加で支払う必要があります。

また、車両保険に入っている場合は、事故の際に新しい車の市場販売価格相当額の補償を行ってくれますが、新車であればそれだけ保険料も上がります。



それから、車両入替のタイミングを間違うと、この特約でも補償されない可能性があります。

もちろん、車両の入れ替えは早めに行っておいたほうがいいのですが、前の車を手放すまでは、以前の契約のままでいなければなりません。前の車を手放す前に車両入替を行ってしまうと、新しい車の納車前に前の車で事故を起こしても、保険金が支払われないことになってしまいます。

車両入替の手続き自体は簡単に行えますが、このように入れ替えのタイミングを間違うと補償されないこともあり得ますので、車を購入することが決まった時点で、早めにに保険会社に適切なタイミングや手続きなどをしっかり確認しておきましょう。