「事故付随費用補償特約」の補償例やロードサービスとの違いなど



「事故付随費用補償特約(事故故障付随費用特約/事故・故障損害等に関する付随費用補償特約)」は、事故や故障で、自力走行できなくなった場合に発生する臨時の宿泊費や帰宅費用などを補償する特約です。

外出先が自宅から近ければ、車が動かなくなっても、帰宅するのにそれほどの出費にはなりませんが、遠出をしている場合には、事故対応まで時間がかかる上に、すぐに代わりの車を用意することも難しいケースもあります。

そうなると、自宅に帰ることが出来なくなったり、予定していた宿泊先までたどり着くことが出来ないなどの事情から、事故現場の近くで宿泊しなければならなくなります。家族旅行の場合は、さらに家族全員分の宿泊費用が必要になってくるので、結構な出費になってしまいます。

そのような場合に、臨時に発生する宿泊費や交通費などを補償してくれるのが、この「事故付随費用補償特約」です。

ここでは、事故付随費用補償特約で補償されるケース例や補償内容、補償範囲などについて解説します。


事故付随費用補償特約で補償されるケース

「事故付随費用補償特約」で補償される事例を、以下に挙げてみます。

補償されるケース例

宿泊先の町でコンサートに行く目的で、連休に家族と車で遠出をしたが、目的地にたどり着く前に自動車事故に会い、車が破損、自力走行が不可能になった。

都市部からは遠い場所での事故だったため、事故処理にも時間がかかり、これからタクシーで移動したとしても、予定していた宿泊先にたどり着くことが出来なくなったため、事故現場から近いホテルに1泊することになった。

事故により発生した、以下の損害について保険金が支払われた。

  • (予定していたホテルの)キャンセル費用
  • (事故現場に近い)ホテルの宿泊費
  • ホテルまでのタクシー代
  • 当日夜に行く予定だったコンサート費用
  • 事故車のレッカー費用
  • 車の修理後の自宅への搬送費用

事故付随費用補償特約の補償範囲

事故付随費用補償特約は、自力走行不能になった場合に補償される特約ですが、走行不能になった原因が「事故・故障・盗難」の場合に補償されます。

多くの保険会社では「事故で走行不能になった場合のみ」補償されますが、故障や盗難が原因で移動不可になった場合についても補償を行う保険会社もあります。

また、事故付随費用補償特約で補償される範囲も、保険会社によって異なりますが、主に以下のような損害について補償されます。


項目 内容 支払い上限額
(1事故当たり)
宿泊費用 (臨時に宿泊する)ホテルなどの宿泊費 1泊 1万円~1.5万円/人
移動・帰宅費用 現場から自宅、または目的地までの移動にかかった費用 2万円/人
搬送・引取費用 車のレッカー代と修理完了後に車を搬送する費用、または引取りに行くための交通費 10万円~15万円
キャンセル費用 ホテルやコンサートなどのキャンセル費用 50万円



なお、あらかじめ各項目に免責額(自己負担額)が設定されていることもあり、その場合は支払金額から免責額が差し引かれます。

<支払い例>
・旅行のキャンセル費用:20万円
・免責額:1,000円、またはキャンセル費用の20%に相当する額のいずれか高い額
・支払われる保険金:20万-(20万×20%=4万円)=16万円


事故付随費用補償特約とロードサービスの違い

事故などによって発生するこういった臨時費用を、この事故付随費用補償特約ではなく、自動車保険の「ロードサービス」の範囲内で補償する保険会社もあります。

臨時費用の補償タイプには、主に以下の3つがあります。


  • ロードサービスですべて補償するタイプ
  • ロードサービスでもある程度補償するが、特約で補償範囲を拡大するタイプ
  • 特約でのみ補償するタイプ



普段は、土日の買い物程度にしか車を使用ないというような場合は、そもそも事故付随費用補償特約に加入する必要はないですし、遠出をしてもロードサービスで補償される範囲であれば、特約で補償を拡大する必要もないでしょう。

そもそも、ロードサービスですべて補償されるのであれば、特に気にする必要はありませんが、レッカーの搬送・引取距離に限度があるケースもありますので、ロードサービスの内容もしっかりチェックはしておきましょう。

なお、JAFに加入していて、保険会社のロードサービスに加入していない人もいると思いますが、JAFの補償では臨時のホテル代などの支払いは受けられませんので、注意しましょう。